編み物道具の話

糸かせ繰り機のお話

シェットランド本島で昔から編物に携わっている家にあったもの。
(フェア島にあるかは確認をしていないので)大抵そこの主人が廃材を使って作ったり、器用な人に頼んで作ってもらったりしていたものらしい。

私のシェットランドの定宿にしているルイーズの家で、これに出会いました。

ラーウィックの町の店屋では見かけないのでこれを注文するのは? と質問した時、前出の答えが戻ってきました。今では作る人を探すのは難しいわねとも言われたのです。そして「ちひろ、寸法を計っていって日本で作ってくれる人を探したら」と提案されたのです。いろいろな方向からの写真、細部に至るまですべて計れるところはすべて計って帰国しました。

運の良いことに、毛糸屋のスタッフである私の友人の親戚に、こだわりの家具職人がいたのです。(この人のことを書き出したらまた長くなるので・・・)
なにしろ私が同じ匂いを感じる職人で意気投合させていただいたのです。早速写真と細かな説明を送りました。

私の想像以上のものが出来上がって来ました。

材料は秋田杉、芯棒には真鍮、仕上げは何と柿渋を3度塗りしてありました。驚くことに、上下の鼓のような回転部分の細い何本もの棒は1本1本、木に沿って手で割り、表面の木目を立たせるように所々削りを入れて作ってあるのです。何と念のいった仕事だろうと感動しました。

素朴さと生活に密着していただろうこの糸かせ繰り機の本当に好いレプリカが出来たと感謝しています。

糸かせ繰り機
糸かせ繰り機レプリカ糸かせ繰り機レプリカ
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