編み物道具の話

ウーリーホース・ジャンパーボード

セーターなどを編み上げ、裏の始末を終えたら洗って、ドレッシング(dressing)をします。
ドレッシングとはぬれているうちに型に合わせて伸ばして形を整えることを意味します。
これに使うのが、ウーリーホースとジャンパーボードです。
(英国ではセーターとはいわずジャンパーと呼ぶ)

ウーリーホースは蝶番がついており、写真のように人型が、 中央から半分に折りたためるようになっています。
両側の垂直な棒はサイズに合わせて動かせるように、袖ぐりの棒も同じくサイズによって移動できます。
使い方は半分に閉じた状態でセーターの袖を、先に通してから身頃をかぶせます。
自立しないので、壁などに立てかけて使っています。
友達のルイーズは外の日陰のダイクと呼ばれる積み石の塀に立てかけたり、家の中のストーブのバーに立てかけて使っていました。
自立するように足をつけて使っている人もいるかもしれませんが...。

ジャンパーボードはパーツに分れています(ほとんど棒の集まり)

1.土台になる幅広の板に対象にサイズ別の穴があいています。
これに2本の棒(上部に袖ぐりのサイズの穴が数個あいている)を垂直に立てる。
これがセーターなどの両脇に当たるようにセーターをかぶせる

2.衿の中心で凸凹のついた袖先まである棒が2本あるのでそれぞれのそでに通す
→2本の棒をえりあきの中央でつなぎ、先ほど垂直に立てた棒を 袖棒のサイズの穴にはめる

3.短い棒2本、袖ぐりの下の部分に当て、垂直に立てた棒の袖ぐりのサイズの穴に入れる
4.自立する(しないものもあるが、私の所で仕入れているものはするように作られています)

どちらを使う場合も、セーターなどを張り加減にします。
このまま乾かすと編みこみ模様も美しくピシッと出来上がります。 使い勝手はウーリーホースが良いのですが、収納にとても場所をとるので日本ではジャンパーボードがお勧めです。
定かではないのですが、最近ウーリーホースを売っているのを見かけません。

昔はほとんどの家にあったものですが今は編物を続けている人や、始めようとしている人に古いものが譲られていっているようです。
リサイクルバーザーで売り出されることもあります。
これは住んでいるか、幸運の女神でもついていない入手が難しい。
私の編物の先生の家には、使い勝手の違うものや子供用の小さな物など沢山ありました。

JumperBoardWoolyhorse

説明書サイズ表示プレート

WoolyHorseにかけていく手順WoolyHorseにかけていく手順

WoolyHorseにかけていく手順WoolyHorseにかけていく手順

両方にかけて干しているところ両方にかけて干しているところ

追記

Shetland Knitwear Trade Association(シェットランド編み物通商協会)のとりきめで、ジャンパーボードを使う仕上げをしなくなったそうです。
伝統的なやり方で洗ってから、ジャンパーボードを使ってのばすと、製品を買った人が同じようにしなければ、サイズが少々小さくなってしまうことが多かったため、このような取り決めができたと言うことでした。

今では、私が仕入れていたものを作っていた人は入院してしまっていて、「もう作ることはできないだろう」と、お店の人は言っていました。

あとはラーウィックの町にあるリサイクルショップを足繁く通って、探すしかないようです。